研究室紹介 – 電気電子工学専攻

情報学専攻

情報知能工学専攻

電気電子工学専攻

情報エレクトロニクスコース

電子デバイス工学講座

感性ナノバイオセンサ研究室

感性ナノバイオセンサ研究室メンバー:都甲 潔 特別主幹教授(味覚・嗅覚センサ研究開発センター)/栗焼 久夫 准教授/小野寺 武 准教授/田原 祐助 准教授(味覚・嗅覚センサ研究開発センター)/矢田部 塁 准教授(味覚センサ寄附講座)

キーワード:味覚センサ、匂いセンサ、味センサ、嗅覚センサ、食品、バイオマーカー、抗原抗体反応、センシング、テイストマップ

感性ナノバイオセンサ研究室は「味覚センサ」の開発に世界で初めて成功しました。味覚・嗅覚センサ研究開発センターのセンター長を兼務する都甲潔主幹教授を中心に主に次のような研究を行っています。

  • バイオとエレクトロニクスを融合した科学技術により開発した味覚センサのさらなる高機能化
  • 抗原抗体反応を利用して,爆薬や香料などの匂い物質を超高感度で検出する犬の鼻を超えるセンサの開発
  • 血液、尿、汗、唾液など生体液中の低分子をターゲットとしたバイオセンサの開発
  • 雲母やグラファイ圓福トのような層状物質を用いた光蓄電池やガスセンサ、酸素センサの研究

また、これらの研究を基に、多方面への応用・展開を試みる研究を行っています。

集積磁気デバイス研究室

集積磁気デバイス研究室メンバー:松山 公秀 教授/田中 輝光 助教

キーワード:磁気メモリ(MRAM)、強磁性薄膜デバイス、マイクロマグネティクス、スピントロニクス

我々の研究室では、ナノメーターサイズ(十万〜百万分の一ミリ)の微細加工技術を用いて強磁性体(磁石)に3次元的な極微構造を形成し、新しい物理現象の発現を試みると共に、その応用に向けた研究を推進しています。具体的には、ハードディスクや将来のメモリとして注目を集めているMRAMなどに代表される次世代の超高密度情報記憶デバイスや、従来の論理演算素子には無い柔軟な機能を備えた高機能論理演算素子などへの応用を目指して、実験およびコンピュータシミュレーションを駆使して最先端の研究開発を行っています。

プラズマ工学研究室

プラズマ工学研究室メンバー:白谷 正治 主幹教授/古閑 一憲 准教授

本研究室では,革新的プラズマの創成を目指して,

  1. プラズマ中の反応制御による高品質・高スループットプロセス技術の開発
  2. プラズマを用いた機能性ナノブロック作製と応用
  3. プラズマ-表面相互作用の解明。
  4. プラズマ農業の創成

を主要研究課題としている。

以下の研究を行っている。

  • 太陽電池用超高品質光安定a-Si:H作製用プラズマ技術開発
  • ナノ粒子を用いた革新的次世代太陽電池材料開発
  • プラズマ異方性CVDを用いた,微細構造への薄膜堆積制御
  • LSI用超低誘電率層間絶縁膜用ナノ粒子含有膜の創成
  • プラズマを用いたナノシステム構築に関する基礎研究
  • 核融合実験炉内に発生する微粒子(ダスト)の発生・成長機構解明
  • プラズマを用いた植物成長促進

有機電子デバイス研究室

有機電子デバイス研究室メンバー:林 健司 教授 /佐々 文洋 助教

キーワード:匂いセンサ、匂いの可視化、イメージング素子、センサロボット、IoT、匂いのディジタル化、分子パラメータ解析

私たちは有機エレクトロニクス材料を用いた機能性デバイスを研究開発しています。有機エレクトロニクス材料は多様な機能を生み出すことができ、金ナノパーティクル、分子ワイアやナノファイバなどの低次元材料、光を用いたイメージング技術、分子特性に基づく包括的センシング技術などを基盤とし、機能性デバイスを創りだす鍵となるナノスケールの現象を積極的に利用した研究を展開しています。生物の嗅覚に匹敵する能力を持つセンサ、高い機能性を持つ有機デバイス、匂いの可視化技術、さらにセンシング情報を使った匂いマッチング解析やデータベースサービスなどの開発に取り組んでいます。

スピントロニクス・デバイス研究室

スピントロニクス・デバイス研究室メンバー:湯浅 裕美 教授 /黒川 雄一郎 助教

キーワード:ハードディスク、MRAM、データストレージ、レーストラックメモリ

私達のライフスタイルを大きく変えたインターネットが、今後は電子空間だけでなく実空間でもモノや人を結びつけます。そこで必要となる電子デバイスは、質・量ともに桁違いにジャンプアップするため、これまで以上に革新的な技術が求められ、様々な分野で研究がなされています。磁性体に特有の“スピントロニクス”技術は、候補の一つ。スピントロニクスでは、エレクトロニクスで主役だった電子に加え、電子の持つ“スピン”が主役となります。究極的には電子が流れない、ジュール損失ゼロのグリーンなデバイスが実現する可能性をも秘めています。これからの電子デバイス、まだ解は見つかっていません。スピントロニクスの研究から、より良い社会の実現を目指して挑戦します。

ナノエレクトロニクス研究室

ナノエレクトロニクス研究室メンバー:佐道 泰造 准教授

キーワード:次世代集積回路、新機能デバイス、半導体ヘテロ構造、結晶成長プロセス、フレキシブル・エレクトロニクス

情報通信技術は私たちの生活を支える柱の一つです。情報通信技術の高度化には,膨大な情報を高速かつ正確に処理し伝送する情報処理・通信システムを実現するため,集積回路の高速化・高集積化が重要となっています。現在まで,集積回路の高機能化は,トランジスタの微細化により実現されてきました。しかし,極度に微細化が進んだ結果,微細化による更なる高機能化が物理的限界に直面しています。これを打破するには,デバイスを構成する材料の特性を高機能化し,微細化に頼らずに集積回路の性能を向上する新しいアプローチが求められています。また,IT社会の実現には,軽量でコンパクトな情報端末が必要となります。このためには,集積回路とディスプレイをフレキシブル基板上に融合したフレキシブル・エレクトロニクスのような新デバイスの実現が求められます。
このような背景のもと,私たちは,新しい半導体材料の探索とデバイス応用に関する研究を推進しています。

電子材料研究室

電子材料研究室メンバー:板垣 奈穂 准教授

キーワード:スパッタリング、酸化物半導体、酸化亜鉛、結晶成長、ヘテロエピタキシー、逆SKモード、In2O3:Sn、アモルファス透明導電膜

本研究室では,電子と正孔がクーロン相互作用で結合した準粒子「エキシトン」をキャリアとする全く新しいトランジスタの開発を行っています.上記トランジスタは,E/O変換の超小型化・高速化を可能にするため,LSI内光配線化のブレークスルーをもたらすと期待されています.本研究では独自開発材料「ZION」を用いて,室温・長寿命エキシトンを実現するとともに,エキシトンの「輸送」と外場の物理に関する基礎学理を追求することで,世界初となる室温動作型エキシトンデバイスの実現を目指します.本研究は,LSIの高速化・低消費電力化に直結するものであると同時に,将来的にはエキシトンを量子ビットとみなした量子コンピュータ・量子暗号通信への展開を可能にすると期待されます.

集積電子システム講座

高周波集積回路・マイクロ波通信デバイス研究室

高周波集積回路・マイクロ波通信デバイス研究室メンバー:金谷 晴一 准教授
協力講座:日本エジプト科学技術連携センター 教育連携部門 吉富 邦明 教授

キーワード:IoT、無線通信、CMOS回路、アンテナ、インプラント、内視鏡、エネルギーハーベスト、パワーアンプ

携帯、無線LAN、衛星、光通信を利用したIoT(Internet of Thingt)の時代が到来しました。「いつも・どこでもつながる世界」を実現するには、小型で低消費な送受信器が必要です。当研究室では、分布定数線路(※)により小型化・一体化された低雑音増幅器(LNA, Low noise amplifier)、ミキサ回路、電圧制御発信器(VCO, Voltage Controlled Oscillator)を開発しています。また、デジタル/アナログ変換回路・アナログ/デジタル変換回路の開発も行っています。これらは無線通信用LSIとよばれます。さらに、無線通信には無くてはならないアンテナの小型化設計も行っています。また、ターゲットを追尾可能なフェイズドアレイアンテナや、空間に存在する電磁波を収穫して直流電源に変換する無線エネルギーハーベスティング回路の研究も行っています。バッテリレス腹腔鏡医療用クリップや、無給電インプラント温度センサなどへの医療応用を目指しています。
(※)整合回路:電気信号の反射損失を防ぎ最大電力を取り出すために必要不可欠な回路

光・電子集積システム研究室

光・電子集積システム研究室メンバー:加藤 和利 教授 /久保木 猛 助教

キーワード:半導体レーザ、高速無線通信、高周波、光通信、光ファイバ通信

現在インターネットにはとても大容量のデータが流れています。今後もさらに増大するデータを情報伝達するためには、新しい概念によるハードウエアの高速化、高機能化、低電力化が必要です。これを実現するものこそ光技術と電子技術のそれぞれの長所を融合した光エレクトロニクスデバイスや光・電子集積システムです。私たちの研究室では、最先端の光技術と電子技術を融合して新しい概念の光エレクトロニクスデバイスや光・電子集積システムを創造、実証することで、社会が直面する課題の抜本的な解決に向けた研究を目指しています。

マイクロデバイス研究室

マイクロデバイス研究室メンバー:浅野 種正 教授 /多喜川 良 助教

キーワード:半導体
トランジスタ、集積回路、三次元集積回路、イメージセンサー、テラヘルツ、SiC、パワーデバイス

ランジスタと呼ばれる優れものがあります。これは,電圧信号によって電流の大きさを瞬時に変えるものです。最先端技術を使うと,その大きさを生物の細胞よりもはるかに小さくすることができ,1cm角の半導体小片に10億個を超えるトランジスタを作ることができます。コンピュータの中では演算器,メモリなどとして何十億個のトランジスタが情報の処理をし,インターネットと通信しています。一方,私たちが生活している空間から,例えば映像,音,健康状態などを検知するにもトランジスタが使われています。すなわち,トランジスタは,サイバー空間と物理空間を高度の融合させた社会と人の生活基盤を形成する原動力であり,深化し続けています.
私たちの研究室では,特徴的な機能をもつトランジスタとそれを作るための研究を行っています.ひとつには,人の目には見えない光や電波を使って映像を捉えることのできるイメージセンサーです.また,センサーなどを三次元回路化して人に近い情報処理を行える技術の開発も進めています.もう一つは,電気自動車などの効率を大きく改善できる電力用トランジスタに関する研究です.いずれも世界をリードする研究です.

ナノ光情報応用研究室

ナノ光情報応用研究室メンバー:竪 直也 准教授/野村 航 助教(分子システムデバイス国際リーダー教育センター)

キーワード:レーザー、ナノテクノロジー、材料開発、セキュリティ、太陽電池、エネルギー変換

我々の研究室では、ナノサイズの微小空間において発現する光と物質の相互作用の基本原理・ナノフォトニクスに基づいて機能する「ナノ光情報デバイスおよびシステムに関する実証的研究」を進めています。ナノフォトニクスの基盤となる「飛ばない光」近接場光は、その局在性と微小性ゆえに物質との間で特異な物理現象を誘起することが知られています.その有効利用により実現される情報応用は現代社会のニーズに呼応する微小性・高速性・省エネルギー性を体現すると共に,次世代情報社会の構築における新たなシーズともなります.研究テーマは,近接場光の特質を活かしたデバイス・システムの設計・構築からそれらの機能を司る基礎物理の解明まで多岐に渡ります。

マイクロ・ナノレーザーデバイス研究室

マイクロ・ナノレーザーデバイス研究室メンバー:興 雄司 教授(I&Eビジョナリー特別部門)/吉岡 宏晃 助教(I&Eビジョナリー特別部門)

キーワード:光導波路、微小光共振器、3Dプリンタ、インクジェット技術、有機光材料、シリコンオプティカルテクノロジー(SoT)、色素レーザー、半導体レーザー励起固体レーザー、エキシマレーザー加工

マイクロ・ナノレーザーデバイスグループではレーザー工学・有機光エレクトロニクスに関する研究を行っています。研究の中心は有機材料を利用したマイクロ・ナノ構造を用いた有機レーザー、光ファイバーセンサー、太陽電池、光検出デバイスなどのプリンタブル光デバイスの研究・開発ですが、他にも半導体レーザー、半導体レーザー励起固体レーザー、エキシマーレーザーによる加工、紫外光有機材料プロセスなどの研究も行っており、また、これらの光技術を利用した先端計測の研究にも最近は取り組んでいます。(写真はクリーンルームでの有機レーザー評価実験)

高周波回路&グリーンエレクトロニクス研究室

高周波回路&グリーンエレクトロニクス研究室
メンバー:ポカレル ラメシュ 教授(I&Eビジョナリー特別部門)

キーワード:CMOS技術、高周波回路設計技術、アナログ回路設計技術、低電圧動作、低電力動作、ミリ波無線通信システム、準ミリ波無線通信、システムオンチップ、ワイヤレス給電システム

バッテリーなしで動く携帯端末やセンサシステム等の実現はできるのか?いつから?その基盤技術とは……?と言った疑問に応えるために、本研究室では代5世代無線通信システム用低電圧で動作する集積回路・システムととともに無線充電システムの基礎技術であるワイヤレス電力伝送システム、電磁エネルギーハーベスティング技術、ワイヤレス給電等を中心に研究開発を行っている。つまり、我々はペースメーカーのような体内埋め込み型医療機器を含む埋め込み型センサ等を体外で受電するワイヤレス給電システムの開発を目指している。

電気システム工学コース

計測制御工学講座

システムデザイン研究室

システムデザイン研究室メンバー:川邊 武俊 教授 /村田 純一 教授 /船木 亮平 助教 /湯野 剛史 助教

キーワード:制御工学、自動車制御、最適化、学習、電力系統、太陽光発電

システムデザイン研究室では、主につぎの2つの研究を行っています。1つ目は、自動車を対象とした運動・振動の制御です。エコドライブ・安全な自動車制御を目指し、(1)車両や道路環境の情報を元に人間(運転者)の判断や走行制御系の働きを補佐する運転支援系を構成すること、(2)運転支援系の補佐を十分に利用できる走行制御系を実現することを研究課題としています。これらの課題に対し、制御工学的なアプローチを行っています。また、代数的非線形制御理論の確立とエンジン制御への応用も試みています。もう1つは、大規模・複雑なシステムの設計・運用に関する研究です。例えば,電力が発生され利用されるまでのシステムは大規模であり,人間の意思も大きく関わる複雑なシステムです.このようなシステムを対象とし、システムの解析や設計を自動的に補助する学習システム、最も好ましいシステムを導く最適化についての研究を行っています。これらの主な応用として,電気エネルギーマネジメントシステムに関する研究を行っています。また、グラフィックアートやファッションデザインといった個人の好みや感性によって良し悪しの判断がされるものを対象として、その人に合ったものを見つける最適化システムの研究も行っています。

超伝導理工学研究室

超伝導理工学研究室メンバー:木須 隆暢 教授/東川 甲平 准教授/鈴木 匠 助教

キーワード:超伝導、臨界電流特性、先端計測技術、電気電子材料、電力・エネルギー応用

本研究室では、地球環境との両立を目指した高度なエネルギー社会の実現に向けて、超伝導技術の研究開発を行っています。超伝導線材では、損失をほとんど無視できる状態で、銅やアルミに代表される従来材料の100倍以上の大電流を運ぶことが可能となります。その優れた性能により、従来技術の壁を打ち破る革新的機器の開発、高効率エネルギー利用、CO2削減のための技術として、広範な分野で応用が期待されています。本研究室では、世界最先端の計測評価技術開発による超伝導材料の特性解明と高性能化、さらにその電力・エネルギー応用のための研究を行っています。国家プロジェクトや民間との共同研究、国際共同研究も積極的に推進すると共に、これらの研究活動を通じて、電気電子工学分野の次代を担う若手研究者、技術者の教育に取り組んでいます。

エネルギー応用システム工学講座

レーザー・光応用研究室

レーザー・光応用研究室メンバー:中村 大輔 准教授

キーワード:レーザー応用、分光イメージング、次世代光電子デバイス、ZnOナノ結晶、非侵襲計測

レーザーは科学の最先端技術であり、ブルーレイディスクやレーザーポインタなどの身近な存在から極微細加工や光通信など産業・通信分野、さらには医療分野まで様々に応用されています。これは、通常の光にはないレーザー光のもつ性質(単色性、干渉性、指向性)を活用することで初めて達成できます。本研究室では、紫外発光材料である酸化亜鉛(ZnO)に着目し、レーザーを利用した機能的ZnOナノ結晶の作製および紫外LED、紫外レーザー、ガスセンサなど次世代光電子デバイスへ応用する研究を行っています。その他にも医学部眼科との医工連携の研究として、分光イメージングを利用した非侵襲眼底機能診断技術の開発に関する研究を行なっており、光・レーザーを基軸にした安心・安全な環境と健康の実現を目指しています。

静電気応用研究室

静電気応用研究室メンバー:末廣 純也 教授/中野 道彦 准教授

キーワード:インピーダンス計測、ウイルス検出、カーボン・ナノチューブ、ガス絶縁開閉器、細菌検出、静電配向、電力機器診断、配向コンポジット

静電気工学は電磁気発展の学術的基盤となった歴史の古い学問分野ですが、現在でも様々な分野に応用されています。例えば、大電力輸送を支える高電圧送電技術、インクジェットプリンタ、環境汚染ガス浄化装置、オゾナイザなどその実用的価値は大変大きいものがあります。近年では、バイオテクノロジーやナノテクノロジーにおいて、細胞やカーボンナノチューブなどの微小な物質を精度良く操作するための技術として注目を集めています。我々の研究室では、このように「古くて新しい」静電気工学や高電圧パルスパワー工学に関する研究開発に取り組んでいます。最近は特にこれら技術のバイオテクノロジー、ナノテクノロジーへの応用を指向した研究テーマを重視しており、誘電泳動やマイクロプラズマを利用したナノ物質の操作、改質、そして Bio-MEMS デバイス構築への応用を目指しています。

グリーンパワーエレクトロニクス回路研究室

グリーンエレクトロニクス回路研究室メンバー:庄山 正仁 教授

キーワード:パワーエレクトロニクス、スイッチング電源、省エネ、再生可能エネルギー、持続可能社会、環境問題、カレントモードDC-DCコンバータ、車載用DC/DCコンバータ

今日の社会では,電気エネルギーを活用することにより,便利で高度な生活を営むことができています。この流れは今後ますます進み,電力の需要もますます高まることが予想されます。一方,地球温暖化や化石燃料枯渇などの環境問題から,省エネルギー化と再生可能エネルギーの利用促進が強く求められています。我々の研究室では,これらの課題について,スイッチング電源の回路とシステムの観点から取組んでいます。スイッチング電源とは,電力用半導体素子を数百kHz~数MHzの高周波数でスイッチングすることにより、エネルギーの流れを制御する,省エネルギー形の電力変換器です。最近は,殆どの電子機器の電源部に,スイッチング電源が用いられています。我々は、スイッチング電源の回路やシステムを進化させ、高効率化・高性能化することによって,省エネルギー化を推進し,環境にも優しい未来社会を創ることに貢献しています。

超伝導工学研究室

超伝導工学研究室メンバー:岩熊 成卓 教授

キーワード:環境、エネルギー、最先端、コイル、電磁石

超伝導体の最大の特長は,電気抵抗ゼロと高電流密度性にあります。その特長により、大電流の無損失送電や電力・電気機器の高効率・軽量・コンパクト化を実現できます。特に、酸化物超伝導体は-196℃の液体窒素温度領域においても超伝導特性を示し、高効率・低コストで信頼性の高い超伝導応用の新しい領域を切り開く可能性を秘めています。当研究室では,超伝導技術の幅広い産業応用を目指して以下のような研究を行っています。

  1. 超伝導電気機器・システムの開発研究: 次世代の航空機・船舶用の小型軽量かつ高効率な超伝導モータの開発に取り組んでいます。また、大都市における地下変電所をターゲットとした高効率・高密度送電を可能にする限流機能付き超伝導変圧器を世界で初めて実用化しました。
  2. 酸化物高温超伝導線材・導体の電磁特性に関する研究: 超伝導特性の異方性や線材の幾何学的構造などに起因する複雑な課題を克服し、実用に供する線材開発のために、大電流容量導体化も含めた酸化物超伝導線材・導体の特性評価や高性能化などに取り組んでいます。

超伝導技術は、エネルギー、医療、産業、および輸送など幅広いフィールドで活用され、環境を配慮した豊かな社会と科学技術の発展に貢献します。また当研究室では、上記の研究を通して学生の研究遂行能力、および自ら考え課題を解決する能力を伸ばし、将来の研究者・技術者の育成を目指しています。

超伝導システム工学講座

先端磁気センシング研究室

先端磁気センシング研究室メンバー:圓福 敬二 教授/笹山 瑛由 准教授

キーワード:SQUID磁気センサ、超伝導、先端磁気センシング、バイオセンサ、磁気イメージング

磁気は非接触かつ非破壊で試料内部の信号検出が可能であるという大きな利点を有しています。この利点を利用する事により、従来にない高性能で新しい機能を持つ先端磁気センシング機器を開発することができ、医療・バイオ、分析・評価、環境計測などの広い分野に応用されています。本研究室では、微弱な磁界を検出するための世界最高レベルの高感度磁気センサを開発するとともに、この磁気センサの医療・バイオ工学や非破壊検査への応用を目指しています。具体的には、磁気マーカーを用いた磁気的な免疫検査や磁気イメージング法を開発しています。免疫検査は疾患由来の蛋白質などの検出を行うもので、血液検査などのバイオ検査分野で広く用いられています。また、磁気イメージングは免疫検査の体内診断への展開を目指したものです。非破壊検査では、社会インフラに用いられる種々の構造物内部の欠陥検査を目指しています。

超伝導応用研究室

超伝導応用研究室メンバー:柁川 一弘 准教授

キーワード:超電導、水素社会、水素ステーション、液化水素、低温工学、宇宙、交流損失、熱的安定性、磁束ピンニング、磁化

近年の情報通信技術(ICT)の進歩やその利用範囲の急激な拡大により、エネルギー需要は年々増加しています。また、二酸化炭素の排出に代表される地球温暖化等の環境問題が顕在化し、いわゆる「環境にやさしい技術」の確立が急務となっています。このような時代の中で、超伝導技術はエネルギー問題と環境問題の両方を解決できる有力な候補の1つとして注目されています。当研究室では、電力/エネルギー/産業/交通輸送/医療/分析等の様々な分野で利用可能な先進超伝導機器の実現を目指した基礎的な研究開発を実施しています。例えば、医療/分析分野では、核磁気共鳴(NMR)/磁気共鳴画像(MRI)装置用の高温超伝導マグネットを開発するために、遮蔽電流磁界消磁法を提案・国際特許化し、その実用化を目指しています。また、電力分野では、高温超伝導電力ケーブルの長距離循環冷却に必要となる超伝導モータと低温磁気軸受を組み込んだメンテナンスフリーな超伝導ポンプを研究開発しています。交通輸送分野では、衛星打ち上げロケットや水素自動車等への適用を目指して、容器内の液体水素の量を連続的に計測する超伝導式液位センサを独自に提案・開発しています。

ギガフォトンNext GLP共同研究部門

レーザープロセシング研究室

レーザープロセシング研究室メンバー:池上 浩 教授

キーワード:レーザーアニール、レーザードーピング、レーザー微細加工、電子デバイス

ギガフォトンNext GLP共同研究部門は,九州大学とギガフォトン株式会社との組織対応型連携契約のもと,次世代レーザープロセシングの研究開発を行う目的で設立された共同研究部門です.本部門ではレーザーユニットプロセスの研究を行う要素研究,デバイス動作でレーザープロセスの優位性を実証するデバイス応用,製造装置としての実用化を目指す実用化検討の3つの段階に分けて各テーマを並列推進しています.実用化検討では企業との共同開発,デバイス応用では大学などの研究グループとの共同研究を主として活動しており,各段階のニーズに応じたレーザープロセスの提案と,開発課題を解決し得るレーザープロセスの研究開発が本部門の役割です.また,これら活動から得た知見を元に,社会ニーズに対応した革新的なオリジナルプロセスやレーザー光源の研究開発を行い,シーズ・ニーズ両面から国際競争力の高い新しい産業分野の創造を目指しています.